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新リース会計基準について|新リース会計基準の適用対象会社|新リース会計基準の概要|既契約の処理|消費税について|フローチャート
新リース会計基準について
2008年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度から、新リース会計基準※が適用されました。 従来、所有権移転外ファイナンスリース取引は、一定の注記を条件として例外的に「賃貸借取引に準じた会計処理」が認められてきましたが、新リース会計基準ではこれを原則廃止して「売買取引に準じた会計処理」をすることになりました。
これにともない、法人税法では、リース取引(=ファイナンスリース取引)を行った場合に売買があったものとして所得金額を計算する等の規定が盛り込まれ、2008年4月1日以後に契約するリース取引から適用されることになりました。
※ 企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第16号「リース取引に関する会計基準の適用指針」
なお、新リース会計基準施行後でも、リースにはさまざまなメリットがあります。詳しくはリースのメリットをご覧ください。
新リース会計基準の適用対象会社
- 金融商品取引法の適用を受ける会社(上場会社等)並びにその子会社及び関連会社
- 会計監査人を設置する会社※1及びその子会社
なお、上記1、2を除く株式会社は、新リース会計基準を適用しないで「中小企業の会計に関する指針」※2により賃貸借処理することができます。
※1 大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上の会社)は会計監査人の設置義務があります。
※2 日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会により作成されたもので、中小企業が計算書類を作成するに当たり、参考とすることが望ましい会計処理や注記等が示されています。
新リース会計基準の概要
所有権移転外ファイナンスリース取引の借手(お客さま)の会計処理について
原則処理
貸借対照表
リース取引開始日に、次の1、2のいずれか低い額をリース資産及びリース債務として計上します。
- リース料総額の現在価値(残価保証がある場合は残価保証額を含みます)
- 貸手の購入価額(貸手の購入価額が明らかでない場合は見積現金購入価額※)
※ 見積現金購入価額とは、借手がリース物件を現金で購入するとした場合の見積金額です。
損益計算書
リース資産は、リース期間を耐用年数とし、残存価額※1をゼロとして減価償却をします。
リース資産の償却方法は、定額法、級数法、生産高比例法等の中から企業の実態に応じて選択しますが、自己所有の固定資産に適用している減価償却方法と異なる方法が認められています。 税法上は「リース期間定額法」※2のみ認めているため、会計上もリース期間定額法により減価償却を行えば、税務との調整が不要となります。
支払リース料を利息相当額部分と元本返済額部分に区分します。利息相当額部分は、利息法によりリース期間中の各期に配分して支払利息(営業外費用)として処理し、元本返済額部分はリース債務の返済として処理します。
※1 残価保証の取り決めがある場合は、残価保証額を残存価額とします。
※2 税法上、所有権移転外ファイナンスリース取引のリース資産の減価償却方法は、「リース期間定額法」のみ認めています。リース期間定額法の各事業年度の償却限度額は、【(リース資産の取得価額−借手の残価保証額)÷リース期間の月数}×当該事業年度のリース期間の月数】となります。
簡便処理
リース料総額に重要性が乏しいリース取引(未経過リース料の期末残高の割合※が10%未満の部分のリース取引)については、次の1または2の方法を適用して会計処理することができます。
※ 未経過リース料の期末残高割合の計算式:{未経過リース料期末残高÷(未経過リース料の期末残高+有形及び無形固定資産期末残高)}<10%
1.リース料総額から利息相当額を控除しない方法
- 貸借対照表
- リース料総額でリース資産・リース債務を計上します。
- 損益計算書
- 減価償却費のみ定額で計上(リース料総額を取得価額としてリース期間中に定額で償却)して、支払利息は計上しません。
2.利息相当額の総額を定額法で配分する方法
- 貸借対照表
- リース料総額の現在価値または見積現金購入価額でリース資産・リース債務を計上します。
- 損益計算書
- 支払利息及び減価償却費をそれぞれ定額で計上します。
なお、簡便処理をした場合、費用として処理する額は支払リース料と一致します。
賃貸借処理
次の1、2、3のいずれかに該当するリース取引は、ファイナンスリース取引と判定される場合でも、重要性の観点から、オペレーティングリース取引に準じて賃貸借処理することができます。
- 企業の事業内容に照らして重要性が乏しいリース取引で、リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下のリース取引
- リース期間が1年以内のリース取引
- 個々のリース物件のリース料総額が、購入時に一括費用処理する基準額以下(少額資産)のリース取引
既契約の処理
新リース会計基準及びリース税制の適用開始前の所有権移転外ファイナンスリース取引(既契約)は、
【リース会計】原則、過年度に遡及して売買処理に修正します。
【リース税制】賃貸借処理を継続します。
ただし、会計では、次の1、2のとおり、賃貸借処理の継続または簡便な方法も採用できます。
- 引き続き賃貸借処理する。この場合、従来どおりの注記は必要です。
- 期首における未経過リース料残高または未経過リース料残高相当額(利息相当額控除後)を取得価額とし、期首に取得したものとしてリース資産を計上する。
未経過リース料残高を取得価額とした場合、利息相当額は計上されないため、減価償却方法をリース期間定額法にすれば、費用として処理する額は支払リース料と一致します。
未経過リース料期末残高相当額(利息相当額控除後)を取得価額とした場合、利息法で配分する方法の他に利息相当額はリース期間中の各期に定額で配分することが認められますので、減価償却方法をリース期間定額法にすれば、費用として処理する額は支払リース料と一致します。
消費税について
2008年4月1日以後に契約するファイナンスリース取引については、リース取引開始日に資産の譲渡が行われたものとして、消費税の額を計算します。この場合、リース料総額が対価の額となります。
したがって、リース取引初年度に、リース料総額分に係る消費税を仕入れにかかる消費税として、課税売上げに係る消費税額から一括控除します。
リース会社に対しては、これまでどおり、毎月のリース料とあわせて消費税額をお支払いただけます。ただし、この場合も同様に、リース料総額に対する消費税額についてリース取引初年度に一括して仕入税額控除を行います。
なお、会計上、賃貸借処理を行い当該支払リース料をその期間の課税仕入れとして消費税の申告を行っている場合は、特例として分割控除が認められます。
オペレーティングリース取引については、毎月の支払リース料に対して消費税が課税されます。
フローチャート
ファイナンスリース取引は、解約不能でフルペイアウトのリース取引をいいますが、リース会計基準では、具体的に次の1、2のいずれかに該当するリース取引がファイナンスリース取引と判定されます。
- 現在価値基準(90%基準)
解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値が、リース物件の見積現金購入価額の概ね90パーセント以上であること。 - 経済的耐用年数基準(75%基準)
解約不能なリース期間が、リース物件の経済的耐用年数の概ね75パーセント以上であること。
会計処理については、以下のフローチャートをご覧ください。




